里親希望者様へのお願い

2014年5月21日水曜日

消えてしまった日常

山崎さんが亡くなってから今日で37日。山崎さんと交流のあった人達は悲しみを抱えてそれぞれの日常へと戻って行きました。でも、山崎さんと顔を合わせることが日常だった私は戻る日常がもう有りません。


外は雨が降っています。こんな日は必ず「降ってるかい?お散歩行けそうかい?」って電話をくれました。
それが日常でした。


ワンズのイタズラやトイレの失敗でプリプリしていると「感情的に叱っても犬はわからないよ」と諭す山崎さん。それに対して「犬に感情が有る様にあたしにも感情が有るの‼︎」と返すと、苦笑いをしていました。
そんな会話を交わすのが日常でした。


でももう二度と電話をもらうことも、会話を交わすことも有りません。私の日常は消えてしまいました。


差し入れや物資の援助もたくさん頂きました。貧血のひどい私に食べきれないほどのプルーンや栄養ドリンクを持って来てくれたり、ワンズのトイレシートやお散歩用のポイ太くんなど定期的に持って来てくれました。でも、こちらから何かを差し上げようとしても絶対に受け取りませんでした。「俺はいいんだぁ。俺に金使うな。ワンコに何か買ってやってくれ」と、ちょっと怒った様に…
与えるだけで受け取ることをしない人でした。


ありがたく受け取って「ありがとう、助かるよ」っていうと少し照れた様子で「いいんだぁ、必要なものがあったらいつでも言いな」って嬉しそうに微笑んでいました。


ある時、「花子のご飯買いに行くけど必要なものは有るかい?」って聞かれて「うん、ドッグラン付きのシェルター‼︎」って答えて二人で大笑したことも有りました。


こんな日常はもう戻ってこない。


きっとあなたはこう言うね
「俺な為になんか泣くなぁ。わんこの為に前に進め」
今はまだできそうにないよ。
悲しくて悲しくて、悲しさが怒りに変わりそうだよ。


でも、そんな事望んでないよね。
わかってる。
泣くことはやめられそうに無いけどワンズの為に、そして最後まで私の事を心配してくれた山崎さんの為に頑張るよ。新しい日常を作って行くよ。


山崎さん、県が山崎さんに対するパワハラを認めたよ。これから栃木県は変わって行くよ、いや変わっていかなきゃいけない。動物達に寄り添う動物行政。そう変わって行くことが望みだったんだもんね。
頑張るから、ワンズと私達を見守ってね。

2 件のコメント:

  1. 多くの反響が、県にパワハラを認めさせたのですね。でも、それだけではダメです。山崎さんのしていた悲しい世の中なくなった方がいい、仕事。愛護センターの仕事がなくなる世の中にしていきましょう。
    私は先日目の開いたばかりの子猫を家の敷地の人が入れないと入れない場所に遺棄され、犬も飼っていることなどから保健所に相談したところ、衰弱死を待つか殺処分にするので、あなたが持ち込むわけではないからタダでひきとってもいいですよ。しかし、離乳したころに持ち込むならあなたを飼い主とみなすので有償で処分します。猫は貰い手も少ないしケージもすくないので、譲渡会にまでたどりつく子猫はいない。そういわれて、職場の了承を得、GWがくるまで同伴出勤。里親さんを探してお渡しすることができました。どうか、簡単に命を棄てたり、無理な繁殖をしたり、不衛生でろくにえさをもらえなかったり、虐待をうけたりする子が減りますよう、なくなりますよう、山崎さんの意志を引き継いでいきましょう。

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  2. きっと、何気ない毎日の何気ない会話だったのだと思いますが素敵なお話をありがとうございます。

    変わらなきゃ行けないのは、動物行政だけじゃない。
    私も変わらなきゃ。

    他県の人間なのでお力になるかわかりませんが、メールさせて頂きますね。
    もちろん、国の方にも。

    人の想いはそれぞれですから、違う方向に行ってしまうのは仕方ない事なのかな?と思ってしまうのですが、彼の想いが隠れてしまわぬよう、私も出来る限りの事をしたいと思います。

    彼の想いが想いのままではなく、きちんと形になるように…



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